一日一曲(1189)コルテ、オルドジヒ・フランティシェク:ピアノソナタ

 本日は、没後10年(2014年9月10日没)を迎えらえたチェコの作曲家兼ピアニスト、オルドジヒ・フランティシェク・コルテさんの曲をご紹介します。

 コルテさんは1926年にスロバキア南西部の街シャジャで生まれました。1943年から1949年までプラハ音楽院で学びました。その間、1944年から1945年にかけて強制収容所に投獄され、学業の中断を余儀なくされています。大戦後も苦難の道が続き、1948年の共産主義「勝利の2月」の後には旧チェコスロバキアの政治状況に翻弄されました。そのような中でも音楽や文学をコツコツとあきらめずに活動を続け、次第に尊敬される作曲家・ピアニストとして認知されるようになりました。2014年にプラハで88歳で亡くなられました。

 本日の曲は「ピアノソナタ」です。2楽章形式と、伝統的なソナタとは幾分違った形で書かれています。第1楽章のトリルを伴った、少しおどけたような陽気な主題が印象に残ります。第1楽章はこの主題を中心に展開されていきます。この主題と対照的な緩やかな第2主題にも心打たれます。第2楽章は不吉な鐘の音が幾度も鳴り響いているような感じで開始されます。最後はそれが「勝利の鐘」のように鳴り響いて、感動的な終幕を迎えます。
 本日の演奏はライブ録音のようです。終了後の万雷の拍手が印象的でした。私も一緒に拍手いたしました。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
コルテ、オルドジヒ・フランティシェク:ピアノソナタ

コルテ、オルドジヒ・フランティシェク:ピアノソナタ(MP3ダウンロード)

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