一日一曲(1228)ポールズ、スティーヴン:トリプティク
本日は、没後10年(2014年10月19日没)を迎えらえたアメリカの作曲家、スティーヴン・ポールズさんの曲をご紹介します。
ポールズさんは1949年にニュージャージー州のサミットで生まれました。2歳のときに引っ越したミネソタで子供時代を過ごし、ミネソタ大学で作曲を学びました。1978年に作曲の博士号を取得しています。1983年にはミネソタ管弦楽団のコンポーザー・イン・レジデンスに任命され、1988年にはアトランタ交響楽団の同ポストにも任命され、人気作曲家として活躍されました。1997年にはアメリカ合唱監督協会からブロック・コミッションを授与されています。後進の指導にも熱心で、1973年に米国最大の作曲家サービス組織であるAmerican Composers Forumを共同設立し、1990年から2014年に(2013年7月に脳卒中による合併症で)亡くなるまで、ASCAP理事会の交響曲およびコンサート代表を務められました。40年以上にわたる作曲のキャリアの中で、合唱、オーケストラ、室内アンサンブル、オペラ、ソロ声楽、ピアノ、ギター、オルガン、バンドのための450以上の作品を遺されています。
本日の曲はオルガン独奏曲「トリプティク」です。トリプティクとは、キリスト教美術で祭壇を飾るための三枚一組の聖画像のことを指します。本曲は2000年にハウス・オブ・ホープ長老派教会の150周年を記念して作曲されました。本曲の各楽章は有名な賛美歌の歌詞からインスピレーションを得ているとのことです。それぞれ以下のタイトルがつけられています。
第1曲:Like an Ever-rolling Stream
第2曲:Still Be My Vision
第3曲:As if the Whole Creation Cried
第1楽章と第3楽章はオルガン曲らしい重厚な響きが特徴の派手な曲です。まるで映画のワンシーンを見るような雰囲気の曲です。第2楽章は対照的に静かな佇まいです。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ポールズ、スティーヴン:トリプティク