一日一曲(1246)フォーレ、ガブリエル:レクイエム

 本日は、没後100年(1924年11月4日没)を迎えらえたフランスの作曲家、ガブリエル・フォーレさん特集の3回目です。

 本日は、フォーレさん中期の傑作のひとつ、「レクイエム」をご紹介します。

 本作は、『レクイエムの傑作』として知られています。しばしば、モーツァルト、ヴェルディの作品とともに『三大レクイエム』の一つに数えられています。フォーレさんの全作品中で最も演奏機会が多い曲でもあります。
 フォーレさんは本曲に関して、「私のレクイエムは、特定の人物や事柄を意識して書いたものではありません。……あえていえば、楽しみのためでしょうか」と述べています。また、曲の構成ですが、当時のカトリック時のカトリックの死者ミサでは必須であった「怒りの日」などを欠くなど、そのままではミサに用いることの出来ない形式が採用されています。このあたりのことに関しては、「私のレクイエム……は、死に対する恐怖感を表現していないと言われており、なかにはこの曲を死の子守歌と呼んだ人もいます。しかし、私には、死はそのように感じられるのであり、それは苦しみというより、むしろ永遠の至福の喜びに満ちた開放感に他なりません」と発言しています。当時は本曲は寺院の司祭から斬新過ぎると叱責されたらしく、「我々はこの新作を必要としません。マドレーヌ(寺院)のレパートリーは十分に豊かです。」と言われたそうです。
 現在ではそのような評価があったとは信じられないくらい、皆に受け入れられ、人気の曲となっています。
 1888年の第一稿、1893年の第一稿、1900年の第三稿と3種類の版がありますが、現在では第三稿で演奏されることが多くなっています。曲は以下の7曲で構成されています。

 第1曲 イントロイトゥスとキリエ(Introitus et Kyrie)
 第2曲 オッフェルトリウム(Offertorium)
 第3曲 サンクトゥス(Sanctus)
 第4曲 ピエ・イェズ(Pie Jesu)
 第5曲 アニュス・デイ(Agnus Dei)
 第6曲 リベラ・メ(Libera me)
 第7曲 イン・パラディスム(In paradisum)

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
フォーレ、ガブリエル:レクイエム

フォーレ、ガブリエル:レクイエム()

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