一日一曲(1259)スポンティーニ、ガスパーレ:秘密と死
本日は、生誕250年(1774年11月14日生)を迎えらえたイタリアの作曲家、ガスパーレ・スポンティーニさんの曲をご紹介します。
スポンティーニさんはイタリア中部の街マイオラーティ(現在のマイオラーティ・スポンティーニ)で生まれました。若くしてナポリの音楽学校に学びました。1803年にパリに移住、1805年にフランス帝国宮廷作曲家に任命されました。1807年にジョゼフィーヌ皇后に励まされて『ヴェスタの巫女』を作曲。パリ・オペラ座での初演によって、当代きってのイタリア人作曲家としての名声を確立させました。この作品は、同世代のケルビーニやマイアベーアから傑作と認められ、年少のベルリオーズやワーグナーからも崇拝された。1809年にはナポレオンに気に入られ、コルテスのアステカ征服史に題材をとった壮大な『フェルナン・コルテス』を作曲しています。その後プロイセンに行き、ベルリンで宮廷楽長ならびにフォルクスオーパーの指揮者として活動を始めた。しかし、時代は『魔弾の射手』に代表されるドイツ・ナショナリズム勃興の時期であり、スポンティーニのオペラは次第に時代遅れになっていった。最晩年には生地マイオラーティに戻り、そこで亡くなられました。
本日は歌曲「秘密と死」をどうぞ。何やら物騒な題名ですが、それをにおわせるような短調で劇的な雰囲気の曲となっています。NMLでは同じアルバムの中にメゾソプラノとピアノの伴奏、テノールとハープの伴奏の2種類が収録されていましたが、本日は後者の方をお届けします。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
スポンティーニ、ガスパーレ:秘密と死