一日一曲(1287)デュファイ、ギヨーム:サンクトゥス
本日は、没後550年(1474年11月27日没)を迎えらえたベルギーの作曲家、ギヨーム・デュファイさん特集の4回目です。
デュファイさんは、百年戦争の休戦期にイングランドのジョン・ダンスタブルが伝えた3度や6度の協和音程、フランスのイソリズムを含むポリフォニー音楽、青年期に接触した旋律優位のイタリア音楽(トレチェント音楽)を統合し、イタリアで活躍したフランドル人チコーニアなどの影響を受け、ルネサンス音楽を開拓しました。しばしば「ルネサンス音楽におけるバッハ」(皆川達夫)、15世紀最大の巨匠と評価されています。バッハがバロック音楽時代の最盛期から終期に活躍したのに対し、デュファイはルネサンス音楽の開始にあたって大きな貢献をしました。従って、デュファイの初期から晩年までの作風の変化を追ってゆくと、中世的要素が、その後の創作活動を通じてルネサンス音楽へと成熟してゆく過程を跡付けることが、ある程度まで可能である、とのことです。ブルゴーニュ楽派の中心的人物ですが、その後期の作品には、ルネサンス音楽の次の時代でありヨーロッパ普遍の音楽様式を確立するフランドル楽派に通じる要素も見られる。
本日は室内楽曲「サンクトゥス」です。リコーダーアンサンブルの演奏です。デュファイさんとしては、室内楽曲は声楽曲ほど作品を遺されていないようです。題名から、本曲も宗教音楽の一つとして創られたのではないかと推測しています。そのまま歌詞をつけて声楽曲になりそうですね。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
デュファイ、ギヨーム:サンクトゥス