一日一曲(1291)ジョリヴェ、アンドレ:兵士の3つの嘆き
本日は、没後50年(1974年12月20日没)を迎えらえたフランスの作曲家、アンドレ・ジョリヴェさん特集の2回目です。
ジョリヴェさんは第2次世界大戦中には軍隊生活を経験されたそうです。30代での軍隊生活はジョリヴェさんにどのような影響を与えたのでしょうか。興味深いところです。この世界大戦中に着床されたのが、本日ご紹介する「兵士の3つの嘆き」です。
本曲は1940年、作曲者35歳の時に創られました。3曲には以下のような副題がつけられています。
1. 敗残兵の嘆き
2. ギエン橋の嘆き
3. 神への嘆き
ジョリヴェさんは前線兵士として、75人の大隊のうち29人の生存者の1人として、ジアン橋の虐殺(ドイツとイタリアの飛行機が橋を爆撃し、多くの非武装の民間人が死亡した)を目撃したという悲劇的な体験をされているそうです。本曲では第2曲がその時の体験から作曲されているのでしょう。かなり重苦しいのかと、構えて聴いたのですが、案外あっさりとした曲で、少々拍子抜けしました。第1曲などの方が劇的でしたので、ちょっと意外でした。第3曲、静かに祈るように終わっていくところが印象的でした。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ジョリヴェ、アンドレ:兵士の3つの嘆き