一日一曲(1299)エックハルト=グラマッテ、ソフィー=カルメン:ピアノソナタ第6番E130「3つのピアノ小品」
本日は、没後50年(1974年12月2日没)を迎えらえたロシア生まれの作曲家、ソフィー=カルメン・エックハルト=グラマッテさんの曲をご紹介します。
エックハルト=グラマッテさんは 1901年にモスクワで生まれました。もともとの名前は、「ソーニャ・フリートマン=コチェフスカヤ」だそうです。ロシア革命の勃発により一旦イギリスに逃れますが、その後フランスに渡りパリ音楽院に入学、ヴァイオリン、ピアノ、作曲を学びました。卒業後は主に演奏家として活動されました。1920年にベルリンター・グラマッテと結婚しましたが、1929年に夫と死別。そのあたりから作曲を学びなおし、1935年からは特に作曲に没頭することとなりました。1934年に芸術史家・ジャーナリストのフェルディナント・エックハルトと再婚し、ウィーンに暮らすようになりました。それで、姓が「エックハルト=グラマッテ」となっているのだと推測されます。その後1953年からはカナダに渡り、中部の街ウィニペグで暮らしました。1974年にシュトゥットガルトで事故死されたとのことです。
本日の曲はピアノ曲『ピアノソナタ第6番E130「3つのピアノ小品」』です。本曲は珍しい構成となっています。第1楽章が左手のみ、第2楽章が右手のみ、そして終楽章が両手で第1・2楽章を(多少変形して)同時に弾く、という形式です。「足し算の音楽」という訳です。「足し算の音楽」は、そうそうないだろう、と思っていたのですが、ミヨー(2024年6月26日UP)、バーチ(2024年9月3日UP)に続いてこれが3曲目となります。もっとたくさんあるのかもしれません。面白い試みと思います。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
エックハルト=グラマッテ、ソフィー=カルメン:ピアノソナタ第6番E130「3つのピアノ小品」