一日一曲(1302)カプースチン:8つの練習会用練習曲第1曲「前奏曲」
202⑤年、新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします。
今年もトップバッターは、カプースチンさんにいたしました。
本日は「8つの練習会用練習曲」」より第1曲「前奏曲」です。作品番号は40。1984年、作曲者47歳の時の作品です。
本曲集はカプースチンさんの曲の中では最も知名度が高く、かつ傑作のひとつとして評価されている曲です。ジャズの和声やリズム、構造などをわがものとし、単なるジャズとクラシックの融合ではなく、カプースチンさん独自の新しい音楽を切り開いた曲と言えるでしょう。日本でも2000年代初めの頃、CDで作曲者自作自演盤が発売され、楽譜も出版され、一躍カプースチンブームを巻き起こした時に一役買った曲の一つです。今では数多の演奏家が演奏会や録音で取り上げられるまでになり、ピアノ演奏会プログラムの定番曲の一つとなりました。
第1曲「前奏曲」は低音の連打で始まるリズミカルな曲です。鍵盤上を隅から隅まで目まぐるしく動き回り、華麗なテクニックがこれでもかとばかりに披露されます。ピアニストにはかなり高難度な注文が課せられていますが、颯爽と弾き切った時の爽快感は格別なものがあるのではないでしょうか。
残念ながらNMLには作曲者の自作自演版がありませんので、今回はテレビでもご活躍のピアニスト、清塚信也さんの演奏でどうぞ。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
カプースチン:8つの練習会用練習曲第1曲「前奏曲」