一日一曲(1339)クリーガー、ヨハン:25の優美なクラヴィーア練習曲

 本日は、昨日ご紹介した作曲家の弟にあたる作曲家、ヨハン・クリーガーさんの曲をご紹介します。

 ヨハン・クリーガーさんは、お兄さんの誕生から2年後の1651年に生まれました。お兄さんと同じ名前「ヨハン」が入っているのでややこしいですが、お兄さんは「ヨハン・フィリップ」と、「フィリップ」が余計?に入っているので、そこで区別する形になります。お兄さんを追うように音楽を学び、作曲家や鍵盤楽器奏者として活躍されました。グライツで活躍した後、ツィッタウに落ち着き、そこで活動を継続されました。教会音楽、世俗音楽を旺盛に作曲して数十曲を出版しましたが、七年戦争中の1757年にツィッタウが破壊された際に、クリーガーさんの作品は数百曲以上が失われてしまいました。現存する鍵盤楽器作品群により、クリーガーさんは当時の最重要の作曲家の1人に位置づけられています。クリーガーさんは1735年7月18日に83年の生涯を閉じられましたが、死の直前まで活発に活動しており、死亡する前日の1735年7月17日の礼拝ではまだ演奏をしていたそうです。

 本日の曲は「25の優美なクラヴィーア練習曲」(Anmuthige Clavier-Übung)です。本曲集はクリーガーさんの鍵盤楽曲集の第2集とのことで、クリーガーさんの代表作であり、重要な作品集です。こういった曲集では、24ある調性を一つずつ使用した24曲でまとめられた曲集などが有名ですが、本曲集は25曲。調性にはあまりこだわらず、同じ調性を何回も使っていますし、使われていない調性もあります。9曲の前奏曲、5曲のリチェルカーレ、7曲のフーガ、2曲のトッカータ、1曲のファンタジー、そして1曲のシャコンヌの計25曲から構成されています。

 全部同じ楽器で演奏されているのかと思って聴いていたのですが、そうではありませんでした。
チェンバロで弾かれていたのが第1,2,3,4,11,12,13,14,15,17,18,19,20,24曲、パイプオルガンで弾かれていたのが第5,6,7,8,9,10,16,21,22,23,25曲でした。全体で演奏時間は1時間超!まさに大作です。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
クリーガー、ヨハン:25の優美なクラヴィーア練習曲

クリーガー、ヨハン:25の優美なクラヴィーア練習曲(MP3ダウンロード)

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です