一日一曲(1349)グッドウィン、ロン:ニュージーランド組曲
本日は、生誕100年(1925年2月17日生)を迎えらえたアメリカの作曲家、ロン・グッドウィンさんの曲をご紹介します。
グッドウィンさんはイングランド南部の街プリマスで生まれました。お父様は警察官だったそうです。5歳でピアノのレッスンを始め、その後音楽理論の勉強にも手を出すようになりました。ピナー郡立学校在学中に自身のバンド「ロン・グッドウィン・アンド・ヒズ・ウッドチョッパーズ」を結成し、一連のセミプロの活動で有益な実践経験を経験しました。その後進学したギルドホール音楽学校ではトランペットも学んでいます。就職するにあたって、母親の反対(音楽は「あまり立派なことではない」ので「ちゃんとした」仕事に就くべきだ)があり、当初は保険会社の事務員に就職しました。が、長くは続かず、音楽出版社に転職します。そこで編曲を学び、やがてパーモア・ゴールド・オーケストラ・サービスの編曲家に任命、活躍することとなりました。そこから映画音楽の作曲の道に進み、数々の名曲を生み出すこととなりました。最終的に70を超える映画音楽を作曲されていらっしゃいます。晩年はオーケストラの生演奏に専念するようになり、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、シティ・オブ・バーミンガム交響楽団、デトロイト交響楽団、ニュージーランド交響楽団など、国内外の多くの交響楽団に客演指揮者として出演、活躍されました。
本日の曲はオーケストラ曲「ニュージーランド組曲」です。1983年、作曲者58歳の時の作品です。グッドウィンさんは1970年代からニュージーランドを定期的に訪れ、コンサートを開催して大好評を得ていました。その縁で、1983年にニュージーランド国立交響楽団が本曲を委嘱されました。曲は6曲で構成されており、それぞれニュージーランドにちなんだ内容となっています。
第1曲 アオテアロア(白く長い雲のたなびく国)
第2曲 ミルフォードの響き
第3曲 ロトルアでピクニック
第4曲 アーンスロー・スティームのテーマ
第5曲 A & P・ショウ
第6曲 ポ・アタラウ(今ぞ別れの時)
ニュージーランド紹介の1曲としても貴重な作品ではないでしょうか。本日は作曲者自身の指揮及び委嘱元の楽団の演奏でどうぞ!
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
グッドウィン、ロン:ニュージーランド組曲