一日一曲(1394)ゴリデンヴェイゼル、アレクサンドル:対位法のスケッチ
本日は、生誕150年(1875年2月26日生)を迎えらえたロシアのピアニスト兼作曲家、アレクサンドル・ゴリデンヴェイゼルさんの曲をご紹介します。
ゴリデンヴェイゼルさんはモルドバの首都キシナウで生まれました。モスクワ音楽院でピアノと作曲を学び、卒業後は1904年からフィルハーモニー協会附属学園の教授を務め、1906年より母校モスクワ音楽院でも教鞭を執り、1922年から1924年まで、および1939年から1942年までは院長も務められました。門弟にはサムイル・フェインベルクやグリゴリー・ギンズブルク、タチアナ・ニコラーエワ、ラザーリ・ベルマンなどの錚々たるメンバーがいらっしゃいます。私の大好きなニコライ・カプースチンさんもゴリデンヴェイゼルさんから学んでいらっしゃいます。1958年に開催された第1回チャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門で審査員長を務められました。その際、優勝したアメリカのピアニスト、ヴァン・クライバーンのラフマニノフ作品の演奏を「作曲者自身の演奏様式を思い出させた」と言って称賛しています。晩年のレフ・トルストイと非常に親しく(最期も看取っている)、回想録も著していらっしゃるとのことです。
本日の曲はピアノ曲「対位法のスケッチ」です。本曲は1932年、作曲者57歳の時に書かれました。2巻から構成されていて、各巻それぞれ12曲となっています。24曲は全ての調性を一度づつ用いて創られていて、本曲はすべての調を網羅した20世紀ロシア初の曲集となっています。また、プレリュード(前奏曲)、フーガ、カノンが順繰りに繰り返されていて、それぞれ8曲づつあります。ゴリデンヴェイゼルさんは本曲に関してこのように語られています。「このコレクションは、プレリュード、フーガ、カノンの形で、すべての長調と短調で書かれた24曲から成ります。これらの曲は、現代の聴衆や演奏者に近いハーモニーの溝とピアノスタイルに、古い対位法の形式を適用しようとする試みです。」第一巻は、ゴリデンヴェイゼルさんが主に教材として意図した、それほど複雑でない曲で構成されています。第二巻の曲は、演奏が非常に難しいものもいくつかあり、まれにしか見られない対位法形式なども見られます。
個人的には第22番、第24番が印象に残りました。本曲も「知られざる名曲」です!
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ゴリデンヴェイゼル、アレクサンドル:対位法のスケッチ