一日一曲(1437)バーチ、マーヴィン:ソナチネ第5番
本日は、没後10年(2015年5月12日没)を迎えらえたウェールズの作曲家、マーヴィン・バーチさんの曲をご紹介します。
バーチさんは1929年11月にウェールズ南部の街イストラド・マイナックで生まれました。バーチさんはイギリス空軍での2年間の兵役を除いて、生涯をライムニーバレーで過ごされたとのことです。ペンガムのルイス・スクールに通っているときに、教師がパート譜を写すのを見て作曲家になろうと思ったそうです。カーディフ大学で学び、卒業後はバルゴード・グラマー・テクニカル・スクールの音楽部長として活躍、その後イストラッド・マイナックのルイス・ガールズ・スクールの音楽部長にも就任しました。1979年に当時のウェールズ音楽演劇大学(WCMD)のスタッフに加わり、1989年までカレッジのパフォーマンスコースの責任者を務めました。その後、作曲に専念されたそうです。1991年にはウェールズ音楽の振興に対して、ウェールズで最も権威のある音楽の栄誉の一つであるジョン・エドワーズ記念賞を受賞されています。2015年5月12日に85歳で亡くなられました。作曲に関しては、17の弦楽四重奏曲、14の協奏曲、13の子供向けオペラ、数多くの合唱曲と吹奏楽曲など多くの作品を遺されました。
本日の曲はピアノ曲「ソナチネ第5番」です。第1楽章と第3楽章はリズムや雰囲気が共通しています。速いテンポで動き回る両端の楽章に挟まれたの第2楽章では、幾分不安気は雰囲気を醸し出した静かな流れの音楽が展開されます。暗めの曲なので好みは分かれるところかもしれませんが、個人的には面白く聴けました。本曲が第5番ということですので、少なくともソナチネをあと4曲は書かれていらっしゃることになります。他の作品もどのようなものなのか、興味深いところです。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
バーチ、マーヴィン:ソナチネ第5番