一日一曲(1457)ビゼー、ジョルジュ:小組曲「子供の遊び」

 本日は、没後150年(1875年6月3日没)を迎えらえたフランスの作曲家、ジョルジュ・ビゼーさん特集の3回目です。

 1861年、母が亡くなり、その影響でローマ大賞の課題作の3曲目の作曲は1年以上遅れました。この時作曲された管弦楽のための三部作、序曲(オシアンの狩り)、スケルツォ、葬送行進曲は、現在では散逸(序曲)してしまったり、交響曲『ローマ』に組み込まれたり(スケルツォ)、オペラに転用されたり(葬送行進曲)してしまっています。やがてローマ賞の副賞の奨学金が終了し、気が付くと作曲では生活していけなくなってしまいました。ビゼーさんはピアノを教えたり、作曲の指導、編曲、舞台作品などの練習ピアニストなどをして食いつなぎました。1969年6月、ビゼーさんは恩師アレヴィの娘ジュヌヴィエーヴと結婚、私生活は順風満帆でした。

 本日の曲は4手のためのピアノ小組曲「子供の遊び」です。1871年、若くした亡くなられたビゼーさんにとっては晩年に当たる33歳の時の作品です。全体で12曲からなる曲集ですが、当初は10曲の予定だったそうです。後から現在の第7曲と第8曲が追加されたようです。また、第6曲、第3曲、第2曲、第11曲、第12曲の順番で5曲が選ばれ、作曲者自身の手で管弦楽用に編曲されています。

第1曲:ぶらんこ(夢想) L’Escarpoletto (Reverie)
第2曲:こま(即興曲) La Toupie (Impromptu)
第3曲:お人形(子守歌) La Poupee (Berceuse)
第4曲:回転木馬(スケルツォ) Les Chevaux de Bois (Scherzo)
第5曲:羽根つき(幻想曲) Le Volant (Fantaisie)
第6曲:ラッパと太鼓(行進曲) Trompette et Tambour (Marche)
第7曲:シャボン玉(ロンディーノ) Les Bulles de Savon (Rondino)
第8曲:陣取り鬼ごっこ(スケッチ) Les quatre Coins (Esquisse)
第9曲:目かくし鬼ごっこ(夜想曲) Colin-maillard (Nocturne)
第10曲:馬とび(奇想曲) Saute-Mouton (Caprice)
第11曲:小さな旦那様、小さな奥様(二重奏) Petit mari, petite femme! (Duo)
第12曲:舞踏会(ギャロップ) Le Bal (Galop)

 長い曲でも3分未満、大半は1分程度の演奏時間という、大変短い曲の集まりとなっています。長さもそうですが、曲自体の印象もかわいらしいものとなっています。子供の練習曲として最適なのではないでしょうか。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
小組曲「子供の遊び」

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