一日一曲(1466)ファーノ、グイド・アルベルト:ピアノソナタ ホ長調

 本日は、生誕150年(1875年5月18日生)を迎えらえたイタリアの作曲家兼ピアニスト、グイド・アルベルト・ファーノさんの曲をご紹介します。

 ファーノさんはイタリア北部の街パドヴァで生まれました。1894年に同郷の作曲家兼ピアニスト、ジュゼッペ・マルトゥッチに見いだされ、作曲とピアノの弟子となりました。マルトゥッチさんには随分気に入られていたようで、1897年にはマルトゥッチはファーノさんを「お気に入りの弟子」と宣言しています。1897年、彼はボローニャのリセオ音楽院で優等でマスターコンポーザーのディプロマを取得しました。翌1898年、ミラノ四重奏団主催のコンクールで「ピアノとチェロのためのソナタ」で第1位を受賞されています。1905年にはパルマ音楽院のディレクターに任命され、1916年にはパレルモ音楽院のディレクター、1922年からミラノ音楽院でピアノの教授を務めました。1938年、イタリアのファシスト人種法のためにミラノ音楽院の教授職を解任されてしまいました。そのため、1943年から1945年にかけてはフォッソンブローネとアッシジに避難を余儀なくされました。戦後、1945年から1947年にかけて職に復帰しましたが、1947年に完全に退職しました。1961年8月14日、ポルデノーネ県のスピリンベルゴの集落、タウリアーノで86歳で亡くなられました。

 本日の曲はピアノソナタホ短調です。美しい旋律、特に本曲の出だしの部分に心奪われます。映画音楽にも使われそうな、甘く切ない情感がひしひしと伝わってきます。全体的に超絶技巧はなく、これでもか、というばかりに魅力的なメロディが現れては消えていきます。寿司長い曲ですが、じっくりと味わってみてください。癒されたいときに聴くのがピッタリな曲です。ファーノさんの曲を聴いていて、同じイタリアの作曲家、エンニオ・モリコーネさん(映画音楽の作曲が有名。代表作は1989年の「ニュー・シネマ・パラダイス」)を思い出しました。本曲など、モリコーネさんの作るメロディにも通じるものがあるのではないか、と感じました。いろいろ検索してみましたが、残念ながら関係や影響があったかどうかはよくわかりませんでした。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ファーノ、グイド・アルベルト:ピアノソナタ ホ長調

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