一日一曲(1485)サティ、エリック:オジーヴ第1番

 本日から5回にわたって、没後100年(1925年7月1日没)を迎えらえたフランスの作曲家、エリック・サティさんを特集いたします。

 サティさんは1866年5月にフランス北部の港町オンフルールで生まれました。お父様は海運業を営んでいらっしゃいましたが、1870年にそれをやめて一家はパリに移住しました。1872年にお母様が亡くなられたため、サティさんはオンフルールの生家で暮らしていた父方の祖父母に預けられ、そこで育ちました。このころ、協会のパイプオルガンに魅了され、しょっちゅう教会に入り浸ってはオルガンに聴き入っていたそうです。1874年頃から音楽を学ぶようになり、1879年にパリ音楽院に入学、本格的に研鑽を重ねました。が、指導教授から才能が無いと否定され、1885年に2年半あまりで除籍になってしまいます。本人曰く、「音楽院が退屈すぎる」とのことで、結局1886年にパリ音楽院を退学しました。この頃に、後にサティさんの代表作となるピアノ曲『オジーヴ』、『ジムノペディ』、『グノシエンヌ』などを作曲されています。

 本日の曲は、ピアノ曲「オジーヴ第1番」です。本曲は、パリのノートルダム大聖堂の窓の形に触発されて作曲されたとのことです。オジーヴとは、『2次元または3次元の物体の丸く先細りの端』のことを指し、ちょうど尖ったゴシックアーチの輪郭部分がそれにあたります。穏やかでゆっくりとしたメロディーは、古い聖歌のようであり、サティさんが魅了されたパイプオルガンの響きと重なるようです。

ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
サティ、エリック:オジーヴ第1番

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