一日一曲(1510)ブクレシュリエフ、アンドレ:オリオンⅢ
本日は、生誕100年(1925年7月28日生)を迎えらえたブルガリアの作曲家、アンドレ・ブクレシュリエフさんの曲をご紹介します。
ブクレシュリエフさんはブルガリアの首都ソフィアで生まれました。ソフィア音楽院でピアノを学び、エコールノルマル・ド・ムジーク・ド・パリで研鑽を重ねました。作曲は、1954年にダルムシュタットで現代音楽のセッションに参加したときから本格的に始められたとのことです。偶然性をテーマにした現代音楽の分野で名を遺されていらっしゃいます。1997年にパリで72歳で亡くなられました。
本日の曲はピアノ独奏曲「オリオンⅢ」です。ⅠとⅡもありますが、Ⅰはオルガン独奏曲、Ⅱは金管楽器5台、ピアノ、パーカッション2台という編成の室内楽、と、編成がまちまちです。この3曲、どのような関連性があるのか、興味深いところです。本曲は、激しい音の塊を乱打する出だしの部分から音がぽつぽつと散在する静かな進行部分へと続き、その後次第に音が増しテンポが加速し、最後はまた激しい音の渦の中で盛り上がって宗教となります。演奏にはかなりの集中力と技巧が要求されます。見事に弾き切った後は万雷の拍手!演奏の方は残念ながら本コンクールでは入賞できなかった模様ですが、実力のあるピアニストと感じました。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ブクレシュリエフ、アンドレ:オリオンⅢ