一日一曲(1556)ドップラー、カール:ハンガリー民謡による変奏曲
本日は、生誕200年(1825年9月12日生)を迎えらえたハンガリーの作曲家、カール・ドップラーさんの曲をご紹介します。
ドップラーさんはウクライナ中央部の街リヴィウで生まれました。フルートの名手として活躍したほか、指揮者、音楽監督、作曲家としても実績を残されました。1865年までブダペストの劇場で音楽監督として働き、1865年から1898年までシュトゥットガルトのホーフカペルマイスターとして働きました。作曲家フランツ・ドップラーは兄であり、作曲家アルパード・ドップラーの父という、音楽一族の家系でした。1900年3月に74歳でドイツのシュトゥットガルトで亡くなられました。
本日の曲はフルート曲「ハンガリー民謡による変奏曲」です。本曲では、フルートの技巧が前面に押し出されており、華やかな小品に仕上がっています。また、親しみやすいハンガリー民謡の旋律を主題とし、それを多彩な変奏で展開されています。軽快なリズム、繊細な装飾音、急速なパッセージなどが盛り込まれ、フルートの歌心とヴィルトゥオジティの両方を示す構成になっています。特に舞曲的な性格や哀愁を帯びた旋律線は、ハンガリー音楽の特徴を色濃く反映しており、演奏会で映えるレパートリーとして今日でも愛好されています。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ドップラー、カール:ハンガリー民謡による変奏曲