一日一曲(1558)フェラーリ、ジョルジョ:ホルンソナタ
本日は、生誕100年(1925年12月24日生)を迎えらえたイタリアの作曲家、ジョルジョ・フェラーリさんの曲をご紹介します。
フェラーリさんは、イタリアのジェノヴァで生まれました。音楽と古典教育を同時に受け、トリノで法律の学位を取得し、さらにヴァイオリンと作曲のディプロマも取得しました。1949年にプロのヴァイオリニストとして活動を始め、その後、作曲に専念するようになりました。室内楽や交響楽、オペラなど幅広い作品を手がけ、イタリアの20世紀音楽の更新の流れのなかで「独立した存在(インディペンデント)」作曲家のひとりと評価されています。教育者・音楽機関の運営者としても活躍し、1961年~1966年にサッサリの音楽学院を率い、1966年から1978年にはトリノ音楽院の作曲教授、その後は同音楽院の所長を務めました。また、テアトロ・レージョ・トリノの芸術監督などを歴任されました。国際ヴァイオリンコンクール「プレミオ・パガニーニ」の芸術監督を1988年から2002年まで務め、その音楽界への貢献が高く評価されました。2010年1月にトリノで84歳で亡くなられました。
本日の曲は「ホルンソナタ」です。3楽章(Allegro moderato/Adagio/Vivace)で構成されていて、演奏時間は約13分の比較的短い曲です、第1楽章「アレグロ・モデラート」は、非常に生き生きとしたリズムが特徴で、2つの楽器の完璧なバランスのアクセントの変化によってさらに強調されています。第2楽章「アダージョ」は、洗練された音色のニュアンスに富んでおり、中間部では、ミュートをかけたホルンのエコー効果が興味深い特徴となっています。ソナタを締めくくる「ヴィヴァーチェ」楽章は、演奏者双方の高度な技巧を要求し、時折、まるで問いかけるような響きを持つ、より物思いにふけるセクションが挿入されています。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
フェラーリ、ジョルジョ:ホルンソナタ