一日一曲(1618)ホエアー、ポール・W:無伴奏ヴァイオリンソナタ

 本日は、生誕100年(1925年11月13日生)を迎えらえたアメリカの作曲家兼指揮者兼コントラベーシスト、ポール・W・ホエアーさんの曲をご紹介します。

 ホエアーさんは1925年11月13日にインディアナ州オーバーンで生まれました。ミルウォーキーのマーケット大学で学んだ後、米海軍将校として服務し、その後にインディアナ州グリーンキャッスルのデパウ大学音楽大学で音楽学士と音楽修士号を、オハイオ州クリーブランドのウェスタンリザーブ大学で博士号を取得しました。なお、2002年にはマーケット大学で名誉美術博士号を受けています。1952年から1960年までオハイオ州アライアンスのマウントユニオンカレッジとネブラスカ州クレタ島のドアン大学で理論と作曲を教え、1960年から1969年には音楽学部の委員長も務められました。その後、ウェストバージニア州ハンティントンのマーシャル大学の教授となり、ハンティントン交響楽団とハンティントン室内管弦楽団のレジデンス作曲家兼指揮者も務められました。後に名誉作曲家兼指揮者の称号を贈られています。また、マーケット大学から名誉博士号を授与されました。指揮者としても幅広く活動され、米国、カナダ、日本、オランダ、イギリスで客演指揮者として出演されています。作曲家としては、全米芸術基金からの助成金、ハンティントンハートフォードフェローレジデンス、数多くのASCAP賞、多数のマクダウェルアーティストコロニーフェローシップなど、多くの賞や栄誉を獲得されました。ベイカーの音楽家伝記辞典には「バンド・イン・ファンファーレ・マガジン(1963年)でアメリカのトップ10作曲家の一人」と記載されています。2021年3月25日に95歳で亡くなられました。

 本日の曲は「無伴奏ヴァイオリンソナタ」です。お連れ合い様はヴァイオリニストであったということですので、その方が演奏されることを念頭に書かれたのではないでしょうか。1993年、作曲者68歳の時の作品です。4楽章形式で書かれていて、第1楽章のメロディが、最終楽章の終わり近くで再現される「循環形式」も用いられています。全体的に暗めの雰囲気の曲です。無伴奏ヴァイオリン曲を集めたコンサートの中の一曲として、定番のレパートリーに代えてプログラムに入れてみる曲として面白いのではないでしょうか。もっと知られても良い曲と感じます。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ホエアー、ポール・W:無伴奏ヴァイオリンソナタ

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