一日一曲(1619)ツィンマーマン、アグネス:ヴァイオリンソナタ第1番ニ短調
本日は、没後100年(1925年11月14日没)を迎えらえたドイツの作曲家兼ピアニスト、アグネス・ツィンマーマンさんの曲をご紹介します。
ツィンマーマンさんは1847年7月5日にドイツ西部の街のケルンで生まれました。幼い頃に一家はイギリスに移住、ツィンマーマンさんは9歳で王立音楽アカデミーに入学し、音楽の研鑽を積みました。1860年から1862年までキングス奨学金を受け、1863年に16歳でクリスタルパレスで、ピアニストとして公の場でデビューしました。1868年、彼女はクララ・シューマンと2台のピアノで演奏するシリーズの最初のリサイタルを行い、ロベルト・シューマンのアンダンテを頻繁に演奏しました。学業を終えた後、ツィンマーマンさんはドイツ各地をツアー、好評を博しました。1870年代半ばから1890年代にかけてはロンドンのセント・ジェームズ・ホールで開催された月曜日と土曜日のポピュラー・コンサート・シリーズで自身の作品もふくめて演奏活動を行いました。室内楽の分野でも、女性のみのシナー四重奏団など℃の共演を行いました。年齢を重ねるにつれ、視力の低下やその他の健康上の問題に苦しみ、1913年に行わわレ他コンサートが、公の場ででの最後の演奏最後のとなりました。1925年11月14日に78歳でロンドンで亡くなられました。り、当時としては巨額であった約4万ポンドの遺産を残されたとのことです。
本日の曲は、ヴァイオリンとピアノのためのソナタ、「ヴァイオリンソナタ第1番ニ短調」です。1868年、作曲者21歳の時の作品です。本曲は当時の著名なヴァイオリニスト、ヨアヒムのために書かれました。作曲者がピアノを担当してヨアヒム氏と演奏されていたようです。決然とした雰囲気で始まる第1楽章、ワルツのリズムで書かれた第2楽章、2つの楽器が華々しく活躍する第4楽章など、いずれも魅力的ですが、個人的には穏やかな旋律が朗々と歌い上げられる第3楽章が一番印象に残りました。
ツィンマーマンさんはヴァイオリンソナタ第2番(1875年、28歳)、第3番(1879年、32歳)と若い頃に2曲作曲されました。ピアニストでありましたが、ヴァイオリニストなどとのコンサート用に創られたのでしょう。第1番の評判がよろしかったことも影響したのかもしれません。現在ではツィンマーマンさんの3つのヴァイオリンソナタは数々のヴァイオリンソナタの中に埋もれてしまっていますが、勿体ない話です。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ツィンマーマン、アグネス:ヴァイオリンソナタ第1番ニ短調
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