一日一曲(1648)マリオット、アントワーヌ:ピアノソナタ嬰ヘ短調
本日は、生誕150年(1875年12月22日生)を迎えらえたフランスの作曲家、アントワーヌ・マリオットさんの曲をご紹介します。
マリオットさんさんは1875年12月22日にフランス南部の街アヴィニョンで生まれました。。サンテティエンヌのサンミッシェル学校で学んだ後、15歳で海軍学校に入学しました。1894年、フリゲート艦イフィジェニーに勤務していたとき、友人に「音楽が恋しいので、余裕があればパリ音楽院に行く」と手紙を書いたそうです。その後も海軍勤務が続き、日清戦争の終盤を目撃したりもしたそうですが、その合間を縫ってピアノ曲などの作曲を行っていました。母親の健康状態により、サンテティエンヌに戻り、ピアノを教えたり、オルガニストとして活動するようになりました。また、リヨン音楽院のピアノ教授にも任命されました。1920年にはオルレアン音楽院の院長に就任し、後進の指導に当たられました。1944年11月30日にロワールのイゾーで68歳で亡くなられました。
本日の曲は「ピアノソナタ嬰ヘ短調」です。おおむね1910年代頃に作曲されたようです。作曲者の脂ののっている時期の傑作に位置付けられるでしょう。本曲は「フランス近代の隠れたピアノ名作」として研究者やピアニストに評価されています。『フランク系の循環性 × フォーレ的叙情 × デュカス的精密さ』
という珍しい混合を持っており、それがマリオットさん独自の個性となっています。なにぶん、演奏される機会が少ない曲ですが、何かのきっかけがあればブレイクする可能性は大いにある曲と言えるでしょう。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
マリオット、アントワーヌ:ピアノソナタ嬰ヘ短調
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