一日一曲(1664)クーパー、ジョン・クレイグ:Parameta Trio
本日は、生誕100年(1925年5月14日生)を迎えらえたアメリカの作曲家、ジョン・クレイグ・クーパーさんの曲をご紹介します。
クーパーさんは1925年5月14日にミズーリ州カンザスシティで生まれました。カンザスシティ音楽院でピアノを学び、さらにミズーリ大学で学士号と修士号を取得しました。その後、フランスの作曲家ナディア・ブーランジェのもとを訪れて研鑽を積みました。同じくフランスの作曲家ダリウス・ミヨーとも交流があったようです。教師歴としては、キングス・カレッジ(ニューヨーク、ブライアクリフ・マナー)でピアノを教えていたこともあるとのことです。
クーパーさんの作品には、ヴァイオリン・チェロ・ピアノのための三重奏曲(トリオ)、チェロとピアノのための「Three Meditations(3つの瞑想)」、弦楽四重奏曲、第2四重奏曲「Shanmugapriya(夜の音楽)」などがあります。特に、ニューイングランド地方の風景を描くピアノ曲集「Three New England Scapes」などでは、アメリカーナ (アメリカ的な風土) を感じさせる作風が評されており、都会の喧騒を描いた “City Streets” や、田園の朝を描いた “On Awakening in the Country”、そして “Sidewalk Dance” のような活気ある舞曲風の曲もあります。 また、インドにも関心があり、インド音楽の言語 (音楽語法) と西洋クラシック音楽の融合を試みた経験もあったと伝えられています。 クーパーさんの音楽は現代音楽 (コンテンポラリー・クラシック) の文脈で演奏されていますが、伝統的な西洋音楽と民族音楽 (特にインド音楽) の架け橋をなす穏やかな作風が特徴です。
2022年3月2日にマサチューセッツ州アマーストで96歳で亡くなられました。
本日の曲は「Parameta Trio」です。上の文章中の『ヴァイオリン・チェロ・ピアノのための三重奏曲(トリオ)』が本曲なのではないかと思います。演奏時間は約9分、曲は3つの部分に分かれていますが続けて演奏されます。最初の部分の各楽器のやり取りとかハーモニーが印象に残りました。現代の曲ですが、聴きやすい内容に仕上がっています。もっと広く演奏されてもよい曲に思いました。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
クーパー、ジョン・クレイグ:Parameta Trio
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