一日一曲(1709)ミソン、ルイス:フルートソナタ第1番ト長調

本日は、没後250年(1776年2月13日没)を迎えらえたスペインの作曲家、ルイス・ミソンさんの曲をご紹介します。

【ルイス・ミソン:スペインの伝統劇「トナディーリャ・エセーニカ」の形式を確立した、18世紀スペイン音楽の革新者】
 ルイス・ミソン(Luis Misón)は、1727年8月26日にスペインのカタルーニャ地方、マタロー(バルセロナ近郊)で生まれました。1748年からはマドリードの王立礼拝堂および王立劇場のフルート奏者・オーボエ奏者として活躍しました。その演奏技術は当時から高く評価されました。彼の最も偉大な業績は、スペイン独自の歌劇形式「トナディーリャ・エセーニカ」を確立したことです。元々は演劇の合間に演じられる短い幕間劇でしたが、ミソンはそこに市民の日常生活や風刺、スペインの民俗舞踊の要素を巧みに取り入れ、独立した人気ジャンルへと成長させました。100曲以上のトナディーリャを書き上げ、マドリードの民衆から絶大な支持を得た彼は、スペイン音楽におけるナショナリズムの先駆けとも言える存在であり、18世紀のスペイン音楽界における重要人物の一人と評価視されています。1776年2月13日にマドリードで49歳の若さで亡くなられました。

【本日のご紹介曲:フルートソナタ第1番ト長調】
 フルート奏者としても超一流だったミソンが遺したこのソナタは、当時の宮廷の優雅さと、スペイン特有の明るい陽光を感じさせる名曲です。この曲は、フルートと通奏低音(チェロやチェンバロなどの伴奏)のために書かれています。バロック音楽から古典派音楽へと移り変わる時期の「ギャラント様式」と呼ばれる、軽やかで心地よいメロディが特徴です。今回は、通奏低音にチェロとチェンバロが同時に加わったバージョンをご紹介します。

【聴きどころ】
1)鳥のさえずりのようなフルート
 冒頭から、フルートがまるで春の訪れを告げる小鳥のように軽快に動きます。難しい理屈抜きに「音の美しさ」を楽しめる楽章です。
2)歌い上げるようなメロディ
 第2楽章では、一転してゆったりとした情緒的な旋律が流れます。まるでオペラのアリア(独唱曲)を聴いているかのような、フルートの「歌心」に注目してみてください。
3)上品なリズム感
 全編を通して、当時の貴族たちが楽しんでいたような、上品で端正なリズムが刻まれます。背筋がスッと伸びるような、心地よい緊張感と解放感を味わえます。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ミソン、ルイス:フルートソナタ第1番ト長調

ミソン、ルイス:フルートソナタ第1番ト長調(MP3ダウンロード)

 

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