一日一曲(1741)マルティノン、ジャン:無伴奏ヴァイオリンのためのソナチネ第5番

 本日は、生誕100年(1926年月日生)を迎えらえたフランスの作曲家、ジャン・マルティノンさんの曲をご紹介します。

【ジャン・マルティノン:指揮者としての名声の傍ら、独創的な作品を遺したフランス音楽界の巨匠】
 ジャン・マルティノンは1910年1月10日、フランスのリヨンに生まれました。幼少期より音楽に親しんだ彼は、パリ音楽院へと進み、ジュール・ブシュリの下でヴァイオリンを、そしてフランス音楽界の重鎮であるアルベール・ルーセルやヴァンサン・ダンディから作曲を学びました。この時期に培われたヴァイオリニストとしての卓越した技術と作曲家としての緻密な構成力は、後の彼の全作品の礎となります。
 その後、彼はロジェ・デゾルミエールやシャルル・ミュンシュに指揮を師事し、指揮者としての道を歩み始めます。戦後は、フランス国立放送管弦楽団やシカゴ交響楽団など、世界最高峰のオーケストラの音楽監督を歴任し、20世紀を代表する指揮者の一人としてその名を轟かせました。しかし、指揮者としてのあまりに大きな成功は、彼が情熱を注ぎ続けた「作曲家」としての側面を一時的に覆い隠してしまうこともありました。多忙な指揮活動の合間を縫って生み出された作品は、バレエ音楽、オペラ、4つの交響曲、そして自身のルーツであるヴァイオリンのための作品など多岐にわたります。彼の音楽は、フランス伝統の明晰さと近代的な響きが融合した独自の境地を示しています。指揮者としてスコアの深淵を見つめ、作曲家として新たな音を紡ぎ続けた巨匠は、1976年3月1日、多くの惜しむ声に包まれながらパリでその生涯を閉じました。

【本日のご紹介曲:無伴奏ヴァイオリンのためのソナチネ第5番】
 この作品は1951年に、パリ音楽院のコンクール用作品として作曲されました 。ヴァイオリニストのアンドレ・プロフィットに献呈されています。

聴きどころ
【聴きどころ】
1)官能的な旋律美
 曲の前半では、旋法(モード)を用いた、非常に官能的でしなやかなメロディラインが印象的に響きます。
2)重厚な5度音程の響き
 速いセクションでは、5度音程による和音が全編にわたって効果的に使われ、ヴァイオリン一挺とは思えない豊かな音響を作り出しています。
3)現代的で軽快なリズム
 全体を支えるのは、どこかジャズを思わせるような(jazzy)躍動感あふれるリズムの土台であり、聴く者に新鮮な驚きを与えます。 

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
マルティノン、ジャン:無伴奏ヴァイオリンのためのソナチネ第5番

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