一日一曲(1761)バーニー、チャールズ:4手ピアノのためのソナタ第1番 ヘ長調(第1巻)
本日は、生誕300年(1726年4月7日生)を迎えらえたイギリスの作曲家、チャールズ・バーニーさんの曲をご紹介します。
【チャールズ・バーニー:音楽の歴史を書き換え、連弾の扉を開いた「音楽史の父」】
チャールズ・バーニーは1726年4月7日、イギリスのシュルーズベリーに生まれました。若い頃から音楽の才能を発揮した彼は、ロンドンで研鑽を積み、1740年代からは作曲家、そして教会のオルガニストやチェンバロ奏者、ヴァイオリニストとして精力的に活動を始めます。1769年にはオックスフォード大学で音楽博士号を取得するなど、実力派の音楽家としてその名を知られるようになりました。
しかし、彼の名を不滅のものにしたのは、1770年代から着手した膨大な執筆活動でした。バーニーは音楽史を執筆するため、自らイタリア、ドイツ、フランス、オランダなどヨーロッパ各地を巡る調査旅行に出かけます。この旅の記録をまとめた日記や、1776年に第1巻が出版された『音楽一般史(General History of Music)』は、イギリスで出版されたこの種の著作として先駆け的な存在となりました。彼は単なる専門家としてではなく、情熱的な「探究記者」のような視点で、ヘンデルやモーツァルト、C.P.E.バッハといった巨匠たちの姿を後世に伝える貴重な資料を残したのです。晩年はロンドンのチェルシーに移り、1814年4月12日に88歳でその生涯を閉じました。彼の作曲家としての業績は、あまりに巨大な執筆活動の影に隠れがちですが、バロックから古典派へと移り変わる時代の息吹を捉えた作品群は、今なお新鮮な魅力を放っています。
【本日のご紹介曲:4手ピアノのためのソナタ第1番 ヘ長調(第1巻)】
本曲は、1777年にロンドンで出版された、1台の楽器を2人で演奏する「4手連弾」のための歴史的な曲集の巻頭を飾る作品です。バーニーはこの出版が音楽史上全く新しい試みであることを自覚しており、自費を投じて世に送り出しました。
【聴きどころ】
1)世界初の「ピアノ連弾譜」としての記念碑的作品
1台の鍵盤楽器を2人で演奏するスタイルを公式に定義し、楽譜として初めて印刷・出版された画期的な一曲です。
2)初期ピアノならではの「明暗法(キアロスクーロ)」
当時の最新楽器であったスクエア・ピアノ(フォルテピアノ)の機能を最大限に引き出すため、pp(ピアニッシモ)からff(フォルテッシモ)までの緻密な強弱記号がスコアに記されており、音色の繊細な移ろいを楽しむことができます。
3)第1楽章(Largo)における革新的な音響効果
この第1番の第1楽章(Largo)では、最低音域のC1の音が8小節にわたって共鳴し続ける箇所があり、新しい楽器の響きの可能性を追求するバーニーの意欲的な試みが聴き取れます。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
バーニー、チャールズ:4手ピアノのためのソナタ第1番 ヘ長調(第1巻)
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