一日一曲(1767)ハインライン、パウル:5声のソナタ「バッターリア(戦い)」

 本日は、生誕400年(1626年4月11日生)を迎えらえたドイツの作曲家、パウル・ハインラインさんの曲をご紹介します。

【パウル・ハインライン:イタリアの革新をドイツへ運んだ、楽器製作の名門に育った鍵盤の巨匠】
 パウル・ハインラインは1626年4月11日、ドイツのニュルンベルクに誕生しました。彼は当時ヨーロッパ中にその名を知られていた、トランペットやトロンボーン製作の名門ハインライン家の一員として育ちました。
 幼少期から音楽の才能は突出しており、わずか12歳で自らを「音楽学徒(Studiosos musicus)」と称するほど、自身の進むべき道に対して強い自覚を持っていました。1646年から1648年にかけてはイタリアのヴェネツィアへ留学し、当時最先端であったイタリアの「コンチェルタンテ様式(協奏様式)」を深く吸収しました。この経験は、後に彼がドイツの器楽音楽に新しい息吹を吹き込む重要なきっかけとなりました。
 帰国後は、故郷ニュルンベルクで最も権威ある聖セバルドゥス教会のオルガニストに就任し、生涯その職を全うしました。また、後進のヨハン・サミュエル・ヴェルターがニュルンベルクを訪れた際にも、街を代表する有力な音楽家として彼に紹介されるなど、多大な影響力を持っていました。1686年8月6日、ハインラインは慣れ親しんだ故郷ニュルンベルクの地で、60年近くにわたる音楽人生を終えました。

【本日のご紹介曲:5声のソナタ「バッターリア(戦い)」】
 本曲は、スウェーデンのウプサラ大学図書館が所蔵する「デューベン・コレクション」に収められています。17世紀に流行した「バッターリア(戦い)」をテーマにした描写音楽であり、当時の戦場の喧騒や軍隊の動きが音楽的に表現されています。

【聴きどころ】
1)多彩で力強い楽器編成
 2本のコルネット、2本のトランペット、3本のトロンボーンに加え、弦楽器や通奏低音が加わる豪華な編成です 。
2)劇的な描写力
 勇壮なリズムや楽器間の対話を通じて、戦場という非日常のドラマが鮮烈に描き出されています。
3)製作家の血筋を感じさせる書法
 自らが楽器製作一家の出身であるハインラインらしく、管楽器の音響特性を最大限に活かした輝かしいパッセージが特徴です 。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ハインライン、パウル:5声のソナタ「バッターリア(戦い)」

ハインライン、パウル:5声のソナタ「バッターリア(戦い)」(amazon music)

\ 最新情報をチェック /

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です