一日一曲(1768)カンドッティ、ジョヴァンニ・バッティスタ:オルガンソナタニ長調
本日は、没後150年(1876年4月11日没)を迎えらえたイタリアの作曲家、ジョヴァンニ・バッティスタ・カンドッティさんの曲をご紹介します。
【ジョヴァンニ・バッティスタ・カンドッティ:独学でイタリア教会音楽の改革を成し遂げた不屈の鬼才】
ジョヴァンニ・バッティスタ・カンドッティは、1809年8月1日、イタリア北東部のコドロイポに生まれました。経済的に苦しい家庭環境にありましたが、幼少期から学問への情熱は凄まじく、神学校では神学のほか、イタリア文学やギリシャ語、ヘブライ語で卓越した成績を収め、多くの賞を獲得して予定より早く学業を修めました。
彼の人間味あふれるエピソードとして、自身の姓「Candotto」を「博学な(dotto)犬(cane)」と解釈し、それをギリシャ語訳した「キノソフォ(Cinosofo)」という雅号を自ら名乗ったことが知られています。彼はこの名を非常に気に入り、多くの自筆譜に署名として残しました。
音楽に関しては独学でしたが、生涯の大部分を過ごしたチヴィダーレの大聖堂で聖歌隊長を務め、500曲を超える宗教音楽やオルガン曲を世に送り出しました。活動の前半期はロッシーニの影響を受けた華やかなオペラ風の様式を特徴としましたが、後半期には教え子のヤコポ・トマディーニと共に、教会音楽を厳格な対位法に基づく伝統的なスタイルへと回帰させる改革に尽力しました。1847年からは独立した足鍵盤(ペダル)を備えたオルガンのための先駆的な作品も執筆し、イタリア音楽界の重鎮としてフィレンツェ王立アカデミーの会員にも選ばれています。
司祭としても地域住民から深く慕われたカンドッティは、1876年4月11日、活動の拠点であったチヴィダーレ・デル・フリウリにてその生涯を閉じました。
【本日のご紹介曲:オルガンソナタニ長調Op.46】
本曲は、カンドッティが27歳の時である1836年に作曲されました。彼の創作における「第一期」を象徴する作品であり、後の厳格な宗教音楽とは異なる、開放的で色彩豊かな音楽性が魅力です。
【聴きどころ】
1)1836年の瑞々しい感性
20代半ばのカンドッティが、イタリア・オルガン楽派の伝統を受け継ぎつつ、若々しい筆致で書き上げた旋律美が楽しめます。
2)オペラ風のドラマチックな展開
ロッシーニを彷彿とさせる歌うような主題が登場し、まるで劇場にいるかのような高揚感が教会の中に響き渡ります。
3)3つの楽章による鮮やかな対比
快活な「アレグロ」、叙情的な「アンダンテ」、そして軽快な「ロンド」という構成により、一曲の中で多様な表情の変化を堪能できます。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
カンドッティ、ジョヴァンニ・バッティスタ:オルガンソナタニ長調
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