一日一曲(1335)アスコット、ロサ・ガルシア:小組曲
本日は、スペイン8人組特集の第8回、最終回です。本日はスペイン8人組の紅一点、ロサ・ガルシア・アスコットさんの曲をご紹介します。
アスコットさんは1902年にスペインの首都マドリードで生まれました。ピアノをスペインの作曲家でありピアニストでもあったファリャに師事し、ファリャの最後の弟子となりました。若いころはコンサートなどで広く活躍されていたようですが、だんだんと活動が少なくなってしまったとのことです。2002年に100歳を超える長寿を全うされました。
本日の曲はピアノ独奏曲「小組曲」です。4曲から構成されており、演奏時間は約10分と、タイトル通り小さな曲です。スペイン8人組として活動中の1932年、作曲者30歳の時の作品です。本曲、小さい作品ですが、知られていないのが勿体ない作品です!4曲とも魅力的なメロディと響きに満ち溢れています。もっと広く演奏されても良い曲と思います。どの曲も素敵なのですが、個人的には特に第3曲のメロディと和声が心に残りました。明るいけれども少し少し影(悲しみ)を伴っている、ただしもカラッとしていて湿っぽさは全くない。メロディは転調しながら細やかに彩りを変えながら幾度も繰り返されます。直前のしっとりした第2楽章と好対照をなしています。いつか実演で聴いてみたい曲です。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
アスコット、ロサ・ガルシア:小組曲