一日一曲(865)カザルス、パブロ:鳥の歌

 本日は、没後50年(1973年10月22日没)を迎えらえたカタルーニャのチェリスト、パブロ・カザルスさんの曲をご紹介します。

 カザルスさんは1876年にスペイン・カタルーニャ地方タラゴナ県アル・バンドレイに生まれました。4歳でピアノを始め、弱冠6歳で「マズルカ」を作曲。9歳になると、ペダルに足が届くようになったことでオルガンを始める。後に偉大なチェリストになられますが、チェロは11歳から始めました。
 1890年にバルセロナの楽器店でバッハの無伴奏チェロ組曲の楽譜に出会い、感動したカザルスさんは、それを猛練習します。それを公開の場でしたのは、1904年、楽譜と出会ってから14年後でした。カザルスさんのバッハの無伴奏チェロ組曲の演奏は評判となり、それまで単なる練習曲とみなされてきた曲の評価も一変されました。
 カザルスさんは平和運動にも熱心な方でした。反ファシズムの立場を貫き、それがカザルス三重奏団の解散の原因ともなりました。スペインのフランコ独裁政権への抗議のため、公開演奏停止を宣言したこともありました。1971年10月24日にはニューヨーク国連本部で演奏会を開きましたが、その時の「鳥の歌」の演奏と、演奏に際してのスピーチは伝説となっています。

「私の生まれ故郷カタルーニャの鳥は、ピース、ピース(英語の平和)と鳴くのです」

同日、国連平和賞を受賞されました。

 本日は、その「鳥の歌」の演奏を自作自演でどうぞ。カタルーニャ民謡をチェロとピアノの曲にしていますが、カザルスさんの作曲した作品と言ってもよいでしょう。

 どうか、地上に平和が訪れますように。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
カザルス、パブロ:鳥の歌

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