一日一曲(1033)團伊玖磨:ぞうさん

 本日から五日間にわたって、生誕100年(1924年4月7日生)を迎えらえた日本の作曲家、團伊玖磨さんの曲をご紹介します。

 團伊玖磨さんは実業家、学者、政治家であった男爵・團伊能氏の子として、東京の四谷で生まれ、原宿で育ちました。政治家の鳩山由紀夫さん故鳩山邦夫さんとは遠縁の親戚です。7歳となった1931年、青山師範学校附属小学校に入学し、ピアノを学び始めました。翌年3月、祖父・團琢磨が暗殺されました(血盟団事件)。團伊玖磨さんはこの出来事を通して幼心に物質的な栄達への疑問を抱くようになり、それが後に芸術を志す動機の一つとなったとのことです。1942年、東京音楽学校(現:東京芸術大学音楽学部)作曲部に入学し、下総皖一、橋本國彦、細川碧といった錚々たるメンバーから音楽を学びました。また、学外では山田耕筰からも指導を受けたとのことです。1944年、音楽学校に在籍のまま陸軍戸山学校軍楽隊に入隊しました。軍楽隊ではバスドラムや編曲を担当したとのことです。翌年復員して東京音楽学校を卒業し本格的に作曲家として活躍を始めました。1950年には、NHK創立25年記念管弦楽曲募集コンクールにて特選入賞を勝ち取りました。1953年には、芥川也寸志、黛敏郎と「三人の会」を結成、それぞれが自作を指揮するコンサートを数回開催しています。

 本日の曲は、小学校で習う童謡「ぞうさん」です。作曲者が團伊玖磨と知らなくても、メロディはどなたでも知っている…どころか、しっかりと2番まで歌うことができるのではないでしょうか。1953年、29歳の時の作品です。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
團伊玖磨:ぞうさん

團伊玖磨:ぞうさん(CD)

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