一日一曲(1086)ネリア、フランチェスコ・パオロ:ノスタルジア
本日は、生誕150年(1874年5月22日生)を迎えらえたイタリアの作曲家兼指揮者、フランチェスコ・パオロ・ネリアさんの曲をご紹介します。
ネリアさんはイタリアのシチリア島のカストロジョヴァンニ(現在のエンナ)で生まれました。パレルモで音楽の研鑽を積み、1901年にミラノに移り、指揮者として活躍されました。その後ドイツのハンブルクに移住、フロインデ音楽院の指揮や後進の指導で活躍されました。さらに、子供たちのために音楽院を開設するイニシアチブを支援、それはネグリア音楽院誕生という形で実を結びました。指揮や教育の仕事の他、オペラなどの作曲もせいりょくてきにおこなっていらしたようです。1914年、第一次世界大戦の勃発と同時に父親が亡くなったため、祖国に帰国しましたが、同胞からはほとんど熱狂的に迎えられませんでした。それでも、これまでのドイツでの活躍のおかげで、何とか大聖堂の指揮者の地位を得ることができました。しかし、永年ドイツで生活していたことが仇となって家族はスパイ扱いなどを受けるなど、かなり苦労の年月を過ごされました。そうした扱いは大戦終了まで続いていたようです。その後何とか平穏を取り戻し、以前のように指揮や作曲で活動をつづけられ、1932年に58歳の若さで亡くなられました。
本日の曲は、「ノスタルジア」です。ブックレットには本曲はオルガン曲に編曲されたということが書かれていました。ただ、原曲は何だったのか書かれていませんでした。過ぎ去った過去を懐かしむような、優しく包み込むようなメロディが魅力的です。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ネリア、フランチェスコ・パオロ:ノスタルジア