一日一曲(1325)ショーソン、エルネスト:詩曲

 本日は、生誕150年(1875年2月2日生)を迎えらえたオーストリア出身のヴァイオリニスト兼作曲家、フリッツ・クライスラーさん特集の5回目、最終回です。

 本日はクライスラーさんの作曲した曲ではなく、クライスラーさんが終生愛した曲とその演奏をご紹介します。
 曲は、フランスの作曲家エルネスト・ショーソンさんの「詩曲」です。ヴァイオリン独奏と管弦楽のための作品です。
 
 クライスラーさんは陽気で気さくな性格で金品にはさほど執着しない性格であったとのことです。金に困っている若い演奏家に、自分の持っている楽器を気前よく分け与えることもあったとのことです。楽器や美術品の蒐集でも知られていましたが、演奏家引退後にそれらのほとんどは手放してしまったそうです。そんな中で生涯手放さなかったものは二つだけ、ブラームスのヴァイオリン協奏曲の自筆原稿とショーソンの「詩曲」の自筆原稿だったそうです。
 
 本日は、引退する2年前、1948年、クライスラーさん72歳の時の演奏です。1941年の交通事故からの奇跡的な復帰後の演奏となります。さすがにその絵事故の影響や年齢からくる衰えなどは隠しようもありませんが、本曲を心から愛する気持ちは強く伝わる、歴史的な演奏と言えるでしょう。

 本曲の自筆原稿は、後にアメリカ国会図書館に寄贈されたとのことです。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ショーソン、エルネスト:詩曲

ショーソン、エルネスト:詩曲(MP3ダウンロード)

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