一日一曲(1345)マッケイブ、ジョン:スクランチ

 本日は、没後10年(2015年2月13日没)を迎えらえたイギリスの作曲家、ジョン・マッケイブさんの曲をご紹介します。

 マッケイブさんは1939年にイングランド中部の街ホイトンで生まれました。子供の頃に事故で大火傷を負い、8年間ホームスクーリングを受けました。この間、「家にはたくさんの音楽があった」ということで、それがマッケイブさんの将来のキャリアに影響を与えた、と語られていらっしゃいます。マッケイブさんは11歳までに13の交響曲を作曲したとのことです(後にそれらは十分ではないと考え、お蔵入りされています)。その後、マンチェスターとミュンヘンで学び、作曲家およびピアニストとして国際的なキャリアをスタートさせました。1983年から1990年までロンドン音楽大学のディレクターを務められています。また、1989年から2014年まで英国音楽協会の会長職を務められました。「過去半世紀における英国で最も優れた作曲家の一人」、「手ごわい才能と幅広い共感を持つピアニスト」と評されました。作曲家としては、クラシックのほぼすべてのジャンルで作品を遺されています。

 本日の曲は、ピアノ曲「ドメニコ・スカルラッティをたたえて」です。2001年、61歳の時の作品です。ピアニストとしても活躍されたマッケイブさんにとって、ピアノ曲の作曲は「例えばオーケストラや室内楽に比べて特に難しいと感じていた」とのことです。1969年以来、不定期に作曲とピアニズムの両方における技術的な練習曲である『Studies』シリーズに着手、本曲はその8作目(Study No.8)となりました。本曲に関して作曲者は「第8番「スクランチ」は、トッカータであると同時にスカルラッティへのオマージュでもあります。」と語られています。現代にスカルラッティさんがいらしたら、本曲のような曲を創られたかもしれません。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
マッケイブ、ジョン:スクランチ

マッケイブ、ジョン:スクランチ(MP3ダウンロード)

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