一日一曲(536)バックス、アーノルド:勝利の歌

 本日は、昨日の演奏者に魅せられた作曲者の曲をご紹介します。

 アーノルド・バックスさんは1883年生まれ。コーエンさんの12歳年上にあたります。どんな曲でも一度聞いただけでピアノに編曲できたという逸話の持ち主です。まあでも、作曲家の逸話としては、よくある話ではありますね。王立音楽アカデミー・王立音楽大学で音楽を学びました。

 バックスさんは恋多き人であったようで、1910年にはロンドンで出会った若いウクライナ人、ナタリア・スカルギンスカをロシアまで追いかけていったということもあったそうです。その恋は実らぬ形となり、1911年にピアニストのエルシータ・ルイサ・ソブリノさんと結婚、子供もうまれます。が、1919年代後半にコーエンさんと出会ったバックスさんは、コーエンさんにメロメロになってしまうのです。そのころからのピアノ作品の多くはコーエンさんに捧げられています。エルシータさんは1947年に亡くなるま頑なに離婚を拒まれたそうです。そんな関係であったのに、1920年代半ば、バックスさんは当時23歳のメアリーグリーブスさんに出会い、これまた一目惚れ。コーエンさんとメアリーグリーブスさんとの二股愛がしばらく続いたとのことです。その後メアリーグリーブスさんとは温かい友情関係へと昇華したそうですが、いやはや。

 本日の曲、「勝利の歌」は、1920年、バックスさん37歳の時の作品です。1小節のモチーフが延々と繰り返される中、力強く勇壮な『勝利の歌』が奏でられます。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
バックス、アーノルド:勝利の歌

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