一日一曲(376)ドゥヴレーズ:ヴァイオリン協奏曲第1番

 本日は、没後50年(1972年6月4日没)を迎えらえた、ベルギーの作曲家・指揮者・ヴァイオリニストのゴットフリート・ドゥヴレーズさんの曲をご紹介します。

 本日の曲はヴァイオリン協奏曲です。1937年、ドゥヴレーズさん44歳の時の作品です。ドゥヴレーズさんは、ヴァイオリニストとしても活躍されたほか、パートナーがヴァイオリニストだったそうです。本曲は自分で演奏するためなのか、それとも妻のために書かれたのか、どちらなのでしょうね。

 出だしからしばらくは管楽器のファンファーレのような形(結構カッコよいメロディです)で始まるオーケストラの前奏があり、独奏ヴァイオリンは、2分39秒あたりでようやく登場します。重音奏法を駆使した激しいメロディです。全体的にドラマチックな雰囲気の曲です。ドゥヴレーズさんは、高音域の使い方がうまいなあ、と感じました。特に第1楽章ではそれが顕著に聴き取れいます。
 第1楽章は15分超の演奏時間で、曲全体の半分を占めています。
 第2楽章では、ゆったりとした流れ。盛り上がりの部分(3分52秒あたりから)では、グレゴリオ聖歌の「怒りの日(Dies irae)」の旋律が引用されているようです。ヴァイオリンの調べは、何か喪ったものを悼むように響きます。

参考:グレゴリオ聖歌「怒りの日」
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)

 第3楽章は一転快活な音楽で幕を閉じます。第2主題では、第1楽章で現れた旋律を基にしたメロディが現れれます。
 今回UPするにあたって、私は初めてこの曲を知りました。もっともっと演奏されてもよい、隠れた名曲ではないかと思います。

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ドゥヴレーズ:ヴァイオリン協奏曲第1番

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