一日一曲(1851)フォスター、スティーヴン・コリンズ:おおスザンナ

 本日から5回にわたって、生誕200年(1826年7月4日生)を迎えらえたアメリカの作曲家、スティーヴン・コリンズ・フォスターさんを特集いたします。

【スティーヴン・コリンズ・フォスター:激動のアメリカを美しい旋律で満たし、人々の心に永遠の郷愁を植え付けた孤高のメロディメーカー】
 
【第1日】『おおスザンナ』 (Oh! Susanna) ~ アメリカ音楽の歴史を文字通り変えた、記念すべき不朽の出世作 ~
 スティーヴン・コリンズ・フォスター(Stephen Collins Foster)は、1826年7月4日にアメリカ合衆国ペンシルベニア州ローレンスビル(現在はピッツバーグの一部)で生まれました。奇しくもこの日は、アメリカ独立宣言からちょうど50周年の記念すべき日でした。裕福な家庭の10人兄弟の末っ子として育った彼は、幼少期から並外れた音楽の才能を示し、独学でフルートやピアノを習得します。しかし、厳格な父親は音楽を職業とすることを認めず、青年期には一時的にオハイオ州シンシナティで兄の会社の簿記係として働くことを余儀なくされました。その不遇のシンシナティ時代、21歳の時に書き上げられたのが『おおスザンナ』です。1848年2月に正式に出版されると、折しも始まったカリフォルニアのゴールドラッシュ(一獲千金を狙う人々が西海岸へ殺到した大移動)の波に乗り、新天地を目指すフォーティナイナーズ(49年組)たちの熱狂的な賛歌としてアメリカ全土、そして世界中へと爆発的に広まりました。

【本日のご紹介曲:『おおスザンナ』】
 1848年に楽譜が出版され、フォスターが「プロの作曲家」として生きていく決意を固めるきっかけとなった、最初期の大ヒット歌曲です。バンジョーをかき鳴らすような軽快なリズムと、理屈抜きに楽しくなるメロディが特徴です。

【聴きどころ】
1)ゴールドラッシュを想起させる躍動的なリズム
 シャッフルを思わせる弾むような2拍子のリズムは、西部を目指す馬車や鉄道の旅を連想させ、当時の熱気に満ちたアメリカの空気感をそのまま伝えてくれます。
2)民謡のように親しみやすい旋律の繰り返し
 一度聴いたら誰でもすぐに口ずさめるほど極めてシンプルでありながら、決して飽きのこない構成美は、フォスターの天才的なメロディ・センスを証明しています。
3)ナンセンスでユーモラスな歌詞と歌の掛け合い
 「ルイジアナから来たけれど、膝の上にはバンジョーがある」「私の出発した日はひどい土砂降りだったけれど、天気はからからに乾燥していた」といった、当時のアメリカの素朴なユーモアが、音楽と一体となって心地よく響きます。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
フォスター、スティーヴン・コリンズ:おおスザンナ

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