一日一曲(1780)ポスフォード、ジョージ:It’s A Small World
本日は、没後50年(1976年4月24日没)を迎えらえたイギリスの作曲家、ジョージ・ポスフォードさんの曲をご紹介します。
【ジョージ・ポスフォード:イギリスの放送音楽やミュージカルの黄金期を支え、大衆に愛される甘美な旋律を数多く残したメロディメーカー】
ジョージ・ポスフォード(Benjamin George Ashworth Posford)は、1906年3月23日、イギリスのケント州フォークストンに生まれました。名門のダウンサイド・スクールを経てケンブリッジ大学のコーパス・クリスティ・カレッジで学び、その後、王立音楽大学(RCM)にて本格的に音楽の研鑽を積みました。1930年頃からBBCのラジオ番組のために作曲を開始し、軽快で洗練された「ライト・ミュージック」の分野で頭角を現します。
彼の出世作となったのは、1932年に放送されたラジオ・オペレッタ『グッド・ナイト・ウィーン』です。この作品は翌年に舞台化・映画化もされる大ヒットとなり、ポスフォードは一躍時代の寵児となりました。彼の作る楽曲は、クラシック音楽の伝統的な素養に裏打ちされた気品と、大衆の心をつかむ親しみやすさを兼ね備えていたのが特徴です。第二次世界大戦中も、ジョージ・フォルンビー主演の映画音楽を手がけるなど精力的に活動し、戦後の1951年にはミュージカル『ジップ・ゴーズ・ア・ミリオン』を成功させるなど、ロンドンの劇場文化に大きく貢献しました。
晩年も作曲活動を続け、イギリス音楽界における多大な功績を称えられましたが、1976年4月24日、サリー州のウォキングにて70歳でその生涯を閉じました。
【本日のご紹介曲:『世界の若者(The World Steps Out)』より「It’s A Small World」(1938年)】
この曲は、1938年に公開されたミュージカル映画『The World Steps Out』のためにポスフォードが書き下ろした楽曲です。ディズニーのアトラクション曲(シャーマン兄弟作曲)と同名ですが、こちらはそれよりも四半世紀ほど早く、戦前のイギリスで「世界は狭い(=縁がある)」というテーマを優雅なフォックストロットのリズムに乗せて表現した一曲です。
【聴きどころ】
1)軽やかで気品あるリズム
当時の社交ダンスでも親しまれたフォックストロットのテンポが心地よく、弾むようなリズムが明るい気分を誘います。
2)都会的で流麗なメロディライン
ポスフォード特有の、等身大でありながらどこか気高い旋律が、ストリングスや管楽器によって美しく彩られています。
3)1930年代の華やかなオーケストレーション
当時のロンドンのエンターテインメント界を彷彿とさせる、ゴージャスかつ繊細な楽器配置が、楽曲に奥行きを与えています。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ポスフォード、ジョージ:It’s A Small World
ポスフォード、ジョージ:It’s A Small World(CD)
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