一日一曲(1884)ラウタヴァーラ、エイノユハニ:交響曲第7番「光の天使」

 没後10年(2016年7月27日没)を迎えらえたフィンランドの作曲家、エイノユハニ・ラウタヴァーラさん特集の四日目です。

【エイノユハニ・ラウタヴァーラ:フィンランドの広大な自然と神秘的な天使の響きを融合させ、現代音楽に豊かな抒情性を取り戻した現代クラシック界の巨匠】

【生涯の歩み(第4部)】世界的な大ブレイクと新浪漫主義の至高
 1980年代から1990年代にかけて、ラウタヴァーラの作品は世界中で爆発的な評価を獲得しました。彼は前衛手法で得た緻密な構成力と、初期から持っていた抒情性を高度に融合させ、「新浪漫主義(Neo-Romanticism)」と呼ばれる独自のスタイルを完成させました。特に1970年代末から展開された「天使」をテーマにした一連の作品群は、彼のトレードマークとなりました。宗教的な教条主義ではなく、神秘的で少し恐ろしくもある超自然的な存在としての「天使」を描いた彼の音楽は、現代社会に生きる人々の心に深い癒しと深い感動を与えました。1988年にシベリウス音楽院の教授職を退任した後は作曲に専念し、世界の主要オーケストラや世界的指揮者たちからの委嘱が殺到しました。現代作曲家としては異例のアルバム大ヒットを記録し、フィンランドを代表する世界的な大作曲家としての地位を不動のものとしました。

【本日のご紹介曲:交響曲第7番『光の天使(Angel of Light)』(1994年作曲)】
 ブルーミントン交響楽団の創立50周年記念として委嘱され、カンザスシティで初演されたラウタヴァーラの代表的交響曲です。リリースされたCDが国際的な音楽賞を総なめし、現代交響曲としては異例の大ベストセラーとなりました。眩いばかりの光を放つような透明な和声と、ゆったりと流れる大河のような旋律美が特徴で、聴く者を圧倒的な安らぎと感動で包み込みます。

【聴きどころ】
1)第1楽章冒頭の眩いオーケストレーション
 高音域の弦楽器とハープ、木管楽器が奏でる、まるで天から光が降り注ぐかのような神秘的で眩い響きです。

2)深く壮大なクライマックスの構築
 静けさの中から金管楽器と打楽器が加わり、宇宙的な広がりを持つ巨大な音の波へと成長していく構成が見事です。

3)
穏やかで崇高な余韻を残すフィナーレ
 激しい展開を経てたどり着く第4楽章の最後では、静かで美しい和声が静かに消え入るように響き、深い感動を残します。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ラウタヴァーラ、エイノユハニ:交響曲第7番「光の天使」

ラウタヴァーラ、エイノユハニ:交響曲第7番「光の天使」(CD)

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